レーシックのお勧め
統計をとったところ、術前術後、視能域(ある一定の視力の見える範囲)を全距離視力計で測定した場合、1.0以上の視能域では41歳未満では2.86±0.8Dが2.94±0.7Dと差がないのに対して、41歳以上では1.81±0.9Dが2.13±0.9Dと統計的に有意に上昇しました。
また、3センチ〜71センチで、41歳以上の方では術後有意に見える視力が上昇したのです。
16Dの近視の人が正視になると、字の大きさが20%拡大するとのことですが、像の拡大は年齢とは関係ありません。
また、術後調節力の良い方に見え方の詳しい話を聞きますと、遠くも近くもズームレンズのように見えるということです。
昔、白内障手術後、眼内レンズ挿入眼で調節力が上がり、偽調節と呼んでいろいろな検査をしました。
結局は角膜の多焦点性が関与していたことがわかりました。
つまり、角膜トポグラフィーで中央がフラット、周辺がスティープな角膜が多焦点になりやすいとのことでした。
レーシック術後の角膜は、まさに中央がフラットに、周りがスティープになっているはずです。
今後の詳細な検討が必要ですが、レーシックは老視の影響を一時的にせよ、減弱させる可能性があるわけですから、非常に興味ある知見です。
いくつかの施設で、近視の戻りに対して再手術が可能です、と宣伝しているところがあります。
自費診療であり、また、高額な医療であるため、患者様から見え方に対する不満を訴えられたときに、再手術をして、まがりなりにも裸眼視力を一時的に上げることは可能です。
しかし、医療であるからにはその時点だけでなく、将来的な見え方にも責任を負わなくてはいけないと思います。
そうであれば、再手術に対しては非常に慎重であるべきであり、少なくとも、高次の不正乱視を測定できる波面収差解析装置で不正乱視の量を測定し、不正乱視が正常範囲であることを確認し、瞳孔中心のセンタリングが常に可能な赤外線固視追尾装置付のエキシマレーザーを用いる。
さらに可能であれば、不正乱視を減少させることができるW対応のエキシマレーザーが一般的に使用できるのであれば、再手術もやる意味があると考えています。
いずれにしろ、現段階では、早期の再手術はやるべきではなく、むしろ、調節麻疹剤の点眼などの保存的治療を第一選択と考えるべきと思います。
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